その頃は東京で一人暮らしをしていました。20代半ば、インテリアデザインの学校に
通っていました。入学したのは200人、進級できるのは半分、卒業できるのは、その半分
200人の4分の1だけしか卒業出来ないなんて、信じられません。
授業が始まると,課題の提出があり、厳しい期限付きです。落伍者も出始めました。
進級の時期に、私も呼ばれ、この成績では進級しても卒業は……。と言われましたが
なんとか、努力している途中なので、もう少し見てて下さい と願い進級しました。
そんな、ある日友達と、上野駅で待ち合わせをしました。すると、変なおじさんが
声をかけてきました。「ちょっと一緒に来なさい。」ナンパでは、ないようです。
ええ!?待ち合わせの時間なのに。何処かの部屋に通されて、根掘り葉掘り聞かれて、
学生証を見せて、やっと信用して貰いました。どうやら私は家出少女と間違われた
ようです。その日はデッサンの授業があり、汚れてもいい服装で、と言われていたので
ま!変な恰好でしたし、大きな荷物も抱えていましたから、間違えられても仕方ありません。
それにしても、20代半ばで”家出少女”だなんて!傑作です‼
その格好で今度はデパートに行って買い物をしたら、店員さんに「こちらは
○○万円の、お品でございますが、よろしいですか?」と聞かれました。
人は、服装で判断するものなんです と都会生活で学びました。
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